とにかく真紅が愛らしい。
原作は「DearS - ディアーズ -」でもお馴染みのPEACH-PITの同名タイトルのコミックだが、ハイクオリティさと脚本の妙で原作の魅力を失うことなくストーリーが展開している。
真紅の女王然とした態度と裏腹に、ドアノブに背が届かないときの恥じらいやとある場所をテーブルと間違え、それを指摘されたときにカバンの中に隠れてしまう行動などその"ギャップ"が、真紅の魅力を余すことなく惹き立てる。
一方で、 桜田ジュンの引きこもりと葛藤、彼の姉・桜田のりへの傍若無人さが、真紅によって徐々に緩和されていく。真紅の存在は、この姉弟の緩衝剤としてなくてはならない存在なのだろう。

そして真紅たち“ローゼンメイデン”に関わる「アリスゲーム」。ドールたちの背景の様々なドラマ。それらを内包しながらもアリスゲームは、否応なく彼女たちを巻き込む。当然ながら、桜田ジュンもまた同様に。

どんな物語が展開していくのか、それは観てのお楽しみ。