モダンジャズをプレイするジャズピアニストとしてスタートしたボブ・ジェームスはクインシー・ジョーンズに見出され、クインシーの69年のアルバム「Walkin( in space」に参加します。その後、クリード・テイラーに紹介されCTIで作曲家、アレンジャー、セッションミュージシャンとして働き、数多くの成功に貢献しています。クインシーのアルバムにはその後も引き続き参加しています。
73年に初めてのリーダーアルバムをリリース。CTIには4枚のアルバムを残しています。アグレッシブな楽曲とメロウな楽曲が魅力的でした。クラシックのカバーはCTIの習慣なのでしょうか。ソウルやポップスもセンスよくカバーしています。
ホーン・セクションやストリングスを効果的に使い、フルート、サックス、ギター、ピアノなのどソロ楽器を的確に配置したダイナミックなアレンジが見事です。

80年、自身のレーベル、タッパンジーが独立。より自由に音楽活動を広げて行きます。CTI時代よりアグレッシブな演奏やメロウファンクな要素は少なくなったように思いますがよりキャッチーで親しみやすくなりました。また、同レーベルからリチャード・ティー、ウィルバート・ロングマイヤー、スティーヴ・カーンなどのミュージシャンの作品をプロデュース、リリースしています。
タッパンジーはレコードジャケットもユニークでした。遊び心があり、なおかつ美しいデザインになっています。ボブ・ジェームスのアルバムジャケットは数字を意味していました。(通算)6枚目のアルバム「タッチダウン」はアメフトのタッチダウンで得点が6ということから、7枚目はナナホシテントウがジャケットで「ラッキーセブン」。リチャード・ティーの最初のアルバムジャケットはゴルフのtee、次のアルバムは紅茶(tea)がといった具合。
また、ケニーロギンスのプロデュースなどポップス・ロック系のシンガーの録音に参加し、ジャズ/フュージョン以外のジャンルでも活躍。
彼の曲はサンプリングの宝庫でもあります。数多くの楽曲(時には同じ曲から)からサンプリングされHip Hop界で生まれ変わっています。

90年代以降は4人編成のフォア・プレイを結成し、よりシンプルでエレガントな楽曲を演奏をしています。

フュージョン・クラシックス・オン・タッパンジー

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