児童の言葉や遊戯を民俗学的にとりあげ、その果たしている役割について考える。
各地の地名のいわれ、その意味を、民俗学的な独自の立場から明らかにしようとした先駆的名著。地名が文化遺産であることが納得される。
夜の闇は恐ろしい魔のものの跳梁跋扈する世界だった。人々はそのため、昔から夜を明るくするさまざまな工夫をこらしてきた。火にまつわる行事や風習を、あらためて問い直した楽しい本。
ごわごわした麻と異なり、木綿のふくよかな肌ざわり、多彩な色彩は人々の生活感覚を大きく変化させた。食住から恋の話題まで、おもに女性が深くたずさわってきた事柄を中心に、民衆生活の歴史をさぐるユニーク...
著者は全国各地にみられる和泉式部にまつわる言い伝えにメスを入れ、そこにかつて顧みられなかった大切な日本人の歴史が潜んでいることを発見する。遊行女婦、歌比丘尼など、多くの事例が和泉式部伝説とつなが...
「一目小僧」「物言う魚」「ダイダラ坊の足跡」などの伝説を詳細に分析、日本人の精神構造を読み解く。
昔話発生の拠りどころを探り、その構造・分布・系統などをはじめて学問的にとりあげた歴史的名著。
子供たちの「遊び」の淵源を幅広くたずねて、小さい世界に大切な文化の歴史を探る好著。
暮らしのなかで出会う言葉の端々から、生き残ってきた「祭」の姿が徐々に姿をあらわしてくる。
神秘の力をもつとみなされ、祭祀をつかさどり、信仰の対象にもなってきた、かつての女性の役割を明らかにする。
身近な野の草花・鳥たちを見つめ、呼び名・数々の昔話に人との長いかかわりを明らかにする。
豊富な実例によって、興味深い伝説の由来を説く。「日本の昔話」の姉妹篇。
『雪国の春』とならび、日本民俗学の開眼を高らかにうたいあげた、柳田国男の生涯をかけた学問の出発点。
著者は、さまざまな「妖怪」の正体を明らかにしていく。巻末には全国各地の妖怪名一覧を収録。
北の風土に行なわれる行事、祭事、伝承をつぶさに記し、それらを日本文化論にまで広げてみせた著者初期の代表作。
著者が多年にわたって集めてきた全国各地の「昔ばなし」のなかから選んだ106話!
岩手県の遠野市近辺に伝わる民話・伝承をまとめたもので、柳田国男の原点をなす著作。続編の『遠野物語拾遺』を併載。