現代最高峰の語り部・宮部みゆきによる『事件』『決意』『法廷』の三部構成からなる長編推理小説『ソロモンの偽証』。原作は単行本で計3冊、文庫で計6冊というボリューム、しかしその厚みが深み。読むのにかけた時間それ以上の爪痕を必ずやあなたに残していくはず。

クリスマス未明、一人の中学生が転落死した。柏木卓也、14歳。彼はなぜ死んだのか。殺人か。自殺か。謎の死への疑念が広がる中、“同級生の犯行”を告発する手紙が関係者に届く。さらに、過剰報道によって学校、保護者の混乱は極まり、犯人捜しが公然と始まった――。拡大する事件を前に、為す術なく屈していく大人達に対し、捜査一課の刑事を父に持つ藤野涼子は、級友の死の真相を知るため、ある決断を下す。それは「学校内裁判」という伝説の始まりだった。

「ソロモンの偽証」原作本