2004年は3ヶ月連続リリースに加え、初の全国ツアー等、活発な活動を行って来たMOTORWORKSのみなさんですが、昨年の活動を振り返るとどんな感じの一年間でしたか?

石田:大変でしたね。(笑)

黒沢:うん。

石田:あんなことになるとは。(笑)

怒涛の一年間ですよね。

石田:そうですね。

最初はこんなにライブをしようとかは考えてなかったんですか?

石田:ライブをこんなにしようどころか、このバンドが仕事になることすら(笑)、思ってなかったですから。

まさに予想外の。

黒沢:突然、波が来てサーフボードがあって、あー乗んなきゃ!みたいな。

石田:やべー!サーフボード持って来た?作んなきゃー!!みたいな。

(一同笑)

石田:間に合わねー!板作んなきゃー!みたいなそういう感じで、そしたら乗るどころかそのまま大波にさらわれて、ダー!っと一年間流されて。(笑)

黒沢:(笑)でも、結構楽しかった。

石田:そうそう、流されてみると結構楽しいもんでした。(笑)ちょっとタイムリーで不謹慎な例えなんですけど。

MOTORWORKSとして回った初の全国ツアーですが、お二人にとってはどのようなツアーになりましたか?

黒沢:うん、友達と演奏旅行が出来て楽しかったなぁみたいな。(笑)

石田:(笑)

黒沢:各地でいろいろ食えたしなぁみたいな。

石田:そうそうそう。

黒沢:子供の感想みたいなんですけど。(笑)でもなんかね、元々デビューもそうだったんですけど、このツアーでこれを収穫にしようとかそういう欲のあるところで始まったもんじゃないので、逆に全てがプラスになったという感じですね。

全部、良い方向に。

黒沢:まずどうなろうとか、目標設定値がなかったんですよ。このバンドでツアーをやった後にはこれがあるだろうとかってことじゃなかったから、休みの日にライブをやるような感じのノリだったんでとっても楽しいツアーでしたよね、プレッシャーもなく。

石田さんはいかがですか?

石田:あのー、冗談で始めたつもりがここまでみたいな感じは、さっきも言ったとおりなんですけど(笑)、今回、ツアーを車で回ったりなんかして、そういうことをしたことなかったんですよ。
「車で行っちゃうか」なんて言ったら、本当にそうなっちゃって。(笑)

それは自分の車でですか?

石田:いやいや、まさかそんな、私の車で行ったら何回止まるかわかりません(笑)。ツアー出来なくなっちゃうかもしれない。(笑)

(笑)じゃあ、用意された車で。

石田:レンタカーで7人乗り位の車を用意してそれで移動したんですけど、それがすごい象徴的なことで、「こんなことやっちゃったら面白くない?」とか冗談半分に言ったことを、「やっちゃうか!やっちゃうか!」って実行してしまう、ほんと学生のサークルノリですよね。それで全国を回っちゃって、ゲラゲラ笑いながら演奏してたらどこも楽しかった、お客さんも何か笑ってたみたい、良いんじゃねーって。(笑)

まさに新人バンドな感じですよね、自分で運転して行くって。

石田:そうです。

すごいですね。さっきの話にも出て来たんですが、ツアーでは各地の客席の反応はどのような感じだったんですか?

石田:結構ね、普通は各地いろいろ反応が違ったりするもんじゃないですか、でもこのバンドではね、今回どこも同じような反応だった気がするんです。そんなことない?

黒沢:うん、みんな笑ってたね、ゲラゲラと。(笑)

石田:(大爆笑)

黒沢:ステージ上、楽しそうだなって顔して、何か一緒になって楽しめた感じなんじゃないですかね、「車で来ました。演奏させてもらいまーす。」みたいな。(笑)

石田:何か投げかけてリアクションの返り方が、普通は地方毎で感じが違ったりするじゃないですか、だけど「グエー!!」って言ったら「ギョワー!!」って言う(笑)。どこもみんなそんな感じでしたね。

(一同笑)

確かにすごい面白かったんですよ、見てる方でも。ネタ振りも面白かったじゃないですか、それはわかりますよね。

石田:ネタ振りっていうか、うちはネタ用意してないんですよ。

え!?そうなんですか?(笑)

石田:毎回、全部アドリブですからあれ。

そうなんですか!(笑)

石田:そうですよ、全てアドリブですよ、あの場で起こることが。

じゃあ、あの・・・バナナとかもですか?

石田:あぁ、バナナもそうですよ、あれ。いつも田村君、ホントに食ってるんですよ。

そうなんですか。

石田:そう、ライブ前に必ずバナナ食うんですよ。何かバナナを2本食うのとユンケルを2本飲むんですよ。

あぁ・・・。

石田:体に悪いと思うんですけどね、却って。それでアドレナリンがすごい上がるんですって、集中力が。最近TVでやってたけど、バナナはホントに集中力高めるのに良いんですって、しかもそれが長時間持続するんですって。

黒沢:そうなんだ。

石田:それスウェーデンで今、大ブームで。

黒沢:ホント?(笑)えー、じゃあ俺達もしかしたら早くからブームの・・・。

石田:俺達っていうか田村君がね。

黒沢:あ、田村君だね。(笑)

田村さんも知らず知らずのうちに体でわかってたってことですよね。

石田:うん、何かあったんでしょうね、彼はそういうとこスルドイから。これ食ったらすごい良かったっていうのがかつてあったんじゃないんですか。それでずっとバナナを習慣にしているみたいで。

でもステージ上でバナナ許してるバンドって初めて見ましたよ。

石田:僕も食ってましたからね。

(笑)

石田:僕、滅多に食わないですけどね。(笑)

黒沢:(笑)

ライブとか結構、長く見てますけど、ステージで食べ物を食べるのって今までで初めてです。(笑)

黒沢:しかも生中継入ってるのにね、生中継中に食べてたからさ(笑)。

ということは日本中に映像が流されてたということですね。(笑)

石田:そうですね。

黒沢:そうですね、映ってましたね。

石田:誇り高きバナナバンドですから。

(笑)そうなんですね。

石田:ステージからお客にお弁当配った事もありますよ。

え?そうなんですか?

石田:何でもアリです、僕。(笑)

黒沢:「バナナなんて食えねーよぉ」みたいにステージで言っちゃって。(笑)

ボーカルは食べられないですもんね。

黒沢:ボーカルは食えないですねー、歌うから。

えぇ。

黒沢:食べてみて、喉に詰まっちゃった、ごめん歌えない、ちょっと映像止めて!っていうのもMOTORWORKSなんですよ。

石田:そうそうそう。(笑)

黒沢:だから何でもアリですよ。

石田:「うわー!詰まってやんのぉ~」って言う感じがMOTORWORKSですよ。

それではツアー中で楽しかったエピソードを教えて頂こうと思ったんですけど、いっぱいありすぎですよね。(笑)

石田:すごいありますねー。初日の札幌からいきなり僕が、黒沢にナイショで曲順変えてましたからね。「一曲目違う曲やろうぜー」って、違うイントロから始まって一人でビックリして。(笑)

それは前から知ってる曲だったんですか?

黒沢:そうです。知ってる曲ではあったんですけど、まぁ、友達ノリのそのバンドで車で行こうぜーみたいなノリで始まったけども、やっぱりちゃんとツアー日程が組まれていて、一本目はやっぱりリハーサルどおりにキッチリやって、何か良いものを見せようって緊張はするわけですよ。それが一曲目から(笑)曲が違うと、このバンドは良いやこれで!みたいな(笑)。

石田:(笑)

黒沢:そういう感じですよね。

でも順番にみなさん騙されてますよね。

黒沢:うん、みんな騙されてるね。

石田:ホリちゃんだけはなかったね、そういえばね。

黒沢:やろうとしてたんだけど、間に合わなかった。

じゃあ、ホリさんだけは免除だったんですね。

石田:免除しましたね、だってドラムが止まっちゃうと演奏がどうにもなんなくなっちゃうんでね。(笑)

影響出ると困りますもんね。

石田:そうなんですよね。

あの、ライブのMCで話していたペットの猫がフォアグラを獲って来たエピソードとか、すごいですよね。

石田:あー、フォアグラ、あれはビックリしましたよ、ホントに。

あれは食べなかったんですか?

石田:いやーバスマットの上にいきなり広げましたから、食えないっすよ。(笑)

いつもMCとかですごい日常というかあり得ない日常の話をしてるなと思うんですよ。

石田:そうなんですよ。いつも作ってるでしょとか言われるんですけど作んないですもん、作った話なんて面白くないし。ホントになんか面白い事ありますよね。

それではお話が変わりますが、ツアーの中で今回の演奏曲に「Dance To God」と「PALE ALE」という石田さんにとってはスパイラル時代の楽曲、黒沢さんにとってはソロアルバムでの楽曲が演奏されていましたが、この曲はどのようなところから演奏することを決めたのですか?

石田:それはオリジナル曲が足りないからです。(爆笑)

黒沢:「ツアーやれることになっちゃったな」って石田が言って、「そうだね」、「これはでもアルバム一枚でツアー出ることになってカバーとさ、オリジナルでも曲足りないからさ、昔の曲やろうよ。」「うん」っていうそれだけです。(笑)

石田:(笑)

えー!(笑)すごい深い意味とかあるのかなと思ったんですが。(笑)

石田:ないですよ。(笑)今回、DVDにカバー曲がほとんど入ってないじゃないですか、ツアーでDVD収録をするっていうことは最初から決まってたんですけど、僕らのカバーの持ち曲がビートルズ関係とかすごい多いんですけど、ビートルズ関係とかすごく使用料が高いんですよ。だからもし映像を入れるとしたら、カバーは難しいよって前もって言われてたんですけど、とは言いつつ曲ないじゃないですか、アルバム一枚しか作ってないんで(笑)、しょうがないからお互いじゃあ古い曲で持ち寄るかって。

黒沢:カバーバンドだし良いかって。(笑)

深い意味合いがあるのかと思っていたら、そういうことですね。(笑)

石田:僕、実際スパイラルライフ時代、自分が歌っていた曲ってあんまりないんです。アルバムに1曲か2曲位しか。そしてスパイラルライフはアルバム3枚しか出してないから(笑)、全部集めても5曲位しかないんですよ。その中でロックバンドの演奏できる曲って言ったらあの位しかなくて、選択の余地がないっていう(笑)。

そうだったんですね。(笑)黒沢さんの方はいかがですか?

黒沢:MOTORWORKSでリハーサルとかやってて、何からやろうかなって言った時に僕の「NEW VOICES」って3枚目のアルバムがあるんですけど、あの中に入ってる曲とかこのメンツで演奏したら絶対楽しいなと思って。何かやりたかったんですよね、このメンツで。それで「PALE ALE」をちょっと演奏してみてくんないって、一回やったらやっぱ予想どおり楽しくて、これだ!って。(笑)

確かにあの2曲はやっていてMOTORWORKSの楽曲の中でも違和感がなかったんですよね。それではDVDの話になるんですけど、今回のDVDはドキュメントとライブの2本立てじゃないですか、どのような作品に仕上がってますか?

黒沢:最初にラフ編集を監督に見せてもらった時に、ドキュメントでMOTORWORKSってバンドをすごい客観的に見れたんですよね。ライブシーンを見たらこのバンド、すげー良いバンドだなと思いましたね。自分はやってるから客観的には見れないし、4人ともたぶんそうだと思うんですよ。4人とも客観視をする必要のないバンドだったんですよね、きっと。俺達がどう出るべきかとか、あまり考えないでリハーサルスタジオにコピーバンドで集合してツアーに行く、それをそのまま撮られているだけだったから、誰一人としてこのバンドがどうなのかっていうのが、意識的に見たことないと思うんですよ。まずライブを見た時に本当に思ったのが、これはコピーバンドから始まって結成して半年位の状態でのライブには思えないなと。何か十年位(笑)やってるみたいなバンドに見えたのね。

あぁ、それはありますね。

黒沢:うん、まずそれに自分で驚いちゃって。

何か息ピッタリなんですよね。

黒沢:うん、だからそんな風に思ってなくって、勝手な事やってるだけだから、みんな。(笑)

石田:(笑)

黒沢:打ち合わせはしてないしね、選曲だけ決めたりとかしてたんだよね。

石田:だってこないだのこのAXから始まるツアーなんて、稽古2日しかやってないよな。

黒沢:そう。

え!!

石田:全然リハーサルやってないですよ、みんな時間が合わなくて。

黒沢:しかもその間に一番、稽古したの「マイ・シャロナーナ」だもんね。

石田:そうそうそう。(笑)

(一同笑)

石田:「マイ・シャローナ」とあのツェッペリン。(笑)

黒沢:ツェッペリンと「マイ・シャローナ」やってオリジナルのリハーサルなんてろくにやらなかったかな。(笑)

石田:やらなかった、やらなかった、出来なかった時間なくて。

えー、でもそれであんな風にステージ出来ちゃうんですね。

黒沢:だからびっくりしましたよ、自分で。(笑)

もうずっと何年も一緒にロードを続けて来たバンドみたいでしたよね。

黒沢:そう、昨日今日のバンドじゃないみたいな感じで映ってたし、音もそうだったから。初めてラフ編集を見た時に、自分自身でこれは良いかもしれないなーとか思っちゃいましたね。

それでは新曲の話に移るんですが、全国ツアーの後半戦から新曲を披露していましたが、今回のニューシングル「1-2-3-4 MOTORWAY」を製作することになったきっかけを教えて下さい。

黒沢:みんなの時間が出来たからだよ。(笑)

石田:ハハハハハ。

えぇぇー。(笑)

黒沢:リリースがあるからとかプロモーションが云々といった以前に、やっぱりバンドが4人集まると音楽って出来るじゃないですか。まぁ、リリースするしないって別として、楽しいし集まって新曲でも作ろうかってのは自然になって。それで10月ツアーが終わってからみんなのスケジュールがポッと空いたので、そこら辺で何かレコーディングをしようかって話で、そこから逆算すると3月位にリリースが出来るということで、じゃあ、やろうと。

なるほど。今回の新曲はどのような作品に仕上がりましたか?

石田:カッコイイよね。(笑)

黒沢:カッコイイ。(笑)

石田:ハハハハ。

黒沢:やぁーこういうの出来ちゃうんだ俺らみたいな感じですよね。(笑)

何か今までの一枚出たMOTORWORKSの曲とは、またちょっと色合いが違う感じがしたんですよね。

石田:うん。

カップリングの「プラスティック・ソング」もそうじゃないですか、なのでこういう一面もあるのかなっていうのは印象的だったんですね。サウンド作りとかは特にこうしようというような意図したものはなく作った感じですか?

石田:僕らが曲をバンドでアンサンブルを作るとすると、いずれにせよ、ちょっと古くさい音楽のテイストが入って来るんですよね。それはもうみんな僕ら好きでやってるんですけど、今回のシングルはやっぱしょっぱないきなりクラッシュかJAMかって感じですから。

黒沢:何かカッコよくなりゃ良いなみたいなだけで。(笑)みんなでリハーサルをドーンとやった時にもういきなり良かった。

石田:うん。

黒沢:曲、持って来てみんなでやろうよってやってみたら、「あ、これ良いじゃん!」っていう、それをそのまま録れば良いよね、決まり!みたいな感じですよね。(笑)

石田:でも確かにそうだよね、持って来たメロディー聴いて、俺があのギターのイントロ弾いたら、いきなりあの演奏になったんですよ、みんなが。

じゃあ、自然な感じで出来ちゃったんですね。

石田:うん、2、3時間で出来たもんね。

黒沢:そうだね、3時間でもうこれをレコーディングしようよって話になったじゃない。

そうなんですね。

石田:だから何ていうかどういうところに気を使ってとか、申し訳ないぐらい(笑)、そういうのがなかったんですよ。(笑)

黒沢:(笑)

そうだったんですね。(笑)それではカップリングの「プラスティック・ソング」も当初、発表されたバージョンとは印象が変わっていますが、どんな点を意識してリミックスをされたんでしょうか?

石田:実はこの曲は今回ので3度目のリミックスなんですよ。一番最初はアルバムに入れるつもりで、あるエンジニアの方にリミックスをお願いしてやってもらったんですね。その人はロックよりはどちらかと言うとテクノ系のエンジニアの人で、ちょっと面白い曲になったら良いなと思ってやったんですけど、ちょっと他の曲とオーディオ的なバランスが合わなかったんです。それがマスタリング当日までわからなかったんですよ、普通に並べてバラバラで聴くと、これも良いミックスだなと思ったんですけど、マスタリングスタジオに持って行ってツルッと一枚のCDに並べて置いてったら、全然レベルが揃わなくてですね。残念ながら今回は外そうっていう話になって、それでMoraの方は責任持って私がやり直しますって言ってやったんですけど。

あの時点のサウンドからも今回は結構変わってますよね。

石田:そうですね、シンセも入りましたし全体的に音の感触もちょっと変えました。このリミックスはライブをやったから、このリミックスになったっていうのはあるかもしれないですね。最初、Moraのを作った時の自分のミックスは、その曲はこうなるであろうという、何と言うか予測で描いたライブ感みたいな感じでしたけど、実際ライブをやってみて、あ、この曲ってこういう可能性があるんだっていうのを自分で知るじゃないですか、それで新しくちょっと付け足したものがあったりとか、いろいろちょっと音像いじったりしながら、自分がそのライブで体験して来たようなものがベーシックになっているとこはありますね。

なるほど、確かに「プラスティック・ソング」はライブでの演奏の後、今回のシングルを聴いて、あぁ一つに繋がったなという印象はありますね。それでは今回の2曲の聴きどころを語るならばズバリどこでしょう?

石田:聴きどころって言われるとむずかしいんですけど、自分でもすごいビックリしたんですけど、シングル2曲でちゃんとお腹いっぱいになる作品って、自分は今まで出会ったことがないんです。これは初めてそういう作品かなって思いますね。どうしてもカップリング曲って捨て曲だったり、いわゆるカップリング用として用意される曲が入れられることが多いじゃないですか、今回は長さもあるかもしれないんですけど、この2曲でMOTORWORKSのなんか色んなところが全部見える気がするんですよね。2曲聴いてホントにあぁいいもん聴いたなって気持ちになる。まるでミニアルバムかなんか1枚聴いたかのようなそんな気持ちになるシングルって、僕は自分のものでも人のものでも含めて初めてなので、すごいビックリしました。いやーこれは良いもん出来たと。

充実してますもんね。

石田:そうですね。

黒沢さんはいかがですか?

黒沢:うーん、こういうのってどう言えば良いんですかね。どういう風に言ったら人に興味持ってもらえますかね。

石田:アハハハハ。

黒沢:いや、いつもそう思うんですけど、なんか聴いてほしいんですよ、すごく。すごく聴いて欲しいんだけど、なんかそれしか言えないっていうか。(笑)絶対、気に入ってもらえると思うんですよね、言葉でそれをどう言えば良いのか。

(笑)

黒沢:例えばこのシングルであなたの気がつかなかった何かがあります!とかそういうことでもないし。興味を引くようなものがなんか入ってるわけもないし、新しいことやってるわけでも別にないし。

石田:どっちかっていうと古い時代だし。

黒沢:だけどすごい良いんですよね、これ。困っちゃって。

石田:(笑)

(一同笑)

むずかしいですね。

黒沢:どう言えば良いのかなって、いつもむずかしいですよね。

石田:そうだよね、特にシングルの場合、表現が難しいよね。でも実にMOTORWORKSらしい感じしない?これ。

黒沢:そうだね。

石田:あ、一個だけ欠落してる部分がありますね、ジョークが。

(笑)

石田:僕らやっぱり笑ってなんぼっていうのだけはちょっと欠落してますけどね。

黒沢:ダメ出し。(笑)あんま笑えないね。

石田:でもその代わりなんか自分達の音楽のつま先からてっぺんまで全部、この2曲で入ってる気がしますね。

この曲はライブで演奏された時はタイトルが決まってなかったじゃないですか、どうするのかな?って思ってたんですね。それで実際に「1-2-3-4 MOTORWAY」って聴いた時に、あ、やっぱりそれってMOTORWORKSな感じって思ったんですよね。

石田:このタイトルはトム・ロビンソン・バンドのパクりなんですよね。

え?そうなんですか?(笑)

黒沢:「2-4-6-8 モーターウェイ」って曲があって、これは最初「1-2-3-4-5-7-8」ってタイトルだったんだけど、長いから5までにしようとか、「テーマパーク」(笑)とか、後半もう曲が出来ただけで良くなっちゃって、タイトルのことを考えてなかったんだよね。(笑)そしたらディレクターの人から「1-2-3-4 MOTORWAY」ってのはどうですかね?みたいなメールが来て。

石田:ゲラゲラゲラって笑って。

黒沢:それ面白いっすね、それ、決まり!みたいな感じでしたね。

(笑)なんか全体的にそういう感じなんですね。(笑)

黒沢:そういう感じです、もう全部。

石田:そうそう全部、笑ったもん勝ちっていうか、あ!あったじゃんジョーク!ちゃんとタイトルに入ってるんじゃん。

黒沢:タイトルが面白い。

石田:通じにくいジョークですけどね、トム・ロビンソン・バンド知らないとわからない。

(一同笑)

黒沢:笑いもあって完璧なシングルだね。

石田:完璧だ、完璧!非の打ちどころがない。

な、なるほど。(笑)今回は非の打ちどころのないシングルということで。(笑)それでは今回のシングルと離れるんですけど、お二人にとってバンドとは何だと思いますか?

石田:うーん、そうですね、やっぱり一番楽しめる音楽の在り方ですかね。一番楽しめる音楽の形ですね、自分にとっては。あんまり仕事って思ってない。

そうなんですね。

石田:思ってないですね、MOTORWORKSはね。

それでは黒沢さんは。

黒沢:バンドってこういうもんだというのはないと思うし、コピーバンドから始まって、休みの日に集まって自分の好きな曲演奏して、たまたま僕らはオリジナルが書けるバンドだったけど、そうじゃないバンドもいっぱいあると思うんです。でもバンドっていうのはそういうものであって良いと思うんですよ。プロであるとかアマチュアであるとかそういうことじゃなくて、楽器が演奏出来て音楽が好きで、それを鳴らすことが出来れば、それは全てバンドなんじゃないかなと思うんですけどね。

石田:それで幸せだよね。

黒沢:うん、幸せだと思う。どうしてもデビューすると人に認められるとか認められないとか、売れる売れないとかで判断しちゃうかもしれないけど、それは別にどうでも良いことなんじゃないですかバンドにおいては。

ホントはそうじゃなきゃ楽しくないし、でもそれが出来るのはある意味ラッキーなのかもしれないですね。それではみなさんこれを聞きたいんじゃないかなと思いつつみんな聞かなかった質問なんじゃないかなと思うんですけど、2005年もMOTORWORKSとしての活動を期待しても良いでしょうか?

石田:あー、でも今年はみんなそれぞれ忙しそうだから、あんまり。(笑)

黒沢:ハハハハ。

石田:どうだろうなぁ。

黒沢:出来ればねぇ、良いかなって感じだけど、スケジュール的にまた合えば。

石田:空いている時にやるバンドなので。(笑)

黒沢:僕らにとってはコピーバンドだから、休みの日にやってるんですよ。

石田:そうそう。

黒沢:今年はコピーで終わっちゃうかもしれないしね。(笑)でもまぁ、なんかやりたいなぁと思いますけどね。

結構、みなさんライブでこれでおしまいかな思ってた部分もあると思うんですけど、でもシングルが出た事でやってくれるんじゃないか!という期待はあると思うんですよね。

石田:そうですね、そういうつもりはありましたけどね、シングル出すの。

そうなんですか?

石田:どうせお前ら終わると思ってただろうーっていう、終わりませんよぅ~って最後にシングルを。(笑)

(笑)

石田:終わるも何も、友達同士の趣味のサークルですから、あいつとは絶対、口きかねーとかそういう絶好状態でもならない限り。(笑)

黒沢:借りたものを返してないとかさ。(笑)

石田:そう、「またあいつ金返さねーよ」とかさ。まぁ、良い大人がなかなかそんなケンカもしようと思っても出来ないですけどね。(笑)いわゆるバンドがなくなるとか解散するとか、そういうのは友人としてブチッ(笑)と途切れない限りはないので。

じゃあ、もしかしたらあるかもぉ!っていう感じですね。

石田:そうですね、その位ですね。

黒沢:DVD結構、ボリュームあるから、それを楽しんでもらって。

石田:そこで3年はね、これを見てもらえれば。

3年はちょっと長いですよ。(笑)次で最後なんですけれど、恒例のみなさんに向けてメッセージをお願いします。

石田:今年もどっかでお会い出来たら良いなとは思っていますけど、また会う機会がありましたらゲラゲラ笑って下さい。(笑)

黒沢:僕らも無理をせず楽しくバンド活動を続けて行きますので、みなさんも無理をせず音楽を楽しみましょう。(笑)

ありがとうございました。

(Text By Takahashi 2005/2/24)