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商品説明
その被害が極めて深刻であるにもかかわらず、納得のいく補償もなされぬまま45年以上が経過し、今なお有効な対処が確立されていない―本書は、現在も多くの被害者が苦しんでいる「カネミ油症問題」の経緯を、改めて詳細に検討し、不条理な結果をもたらした原因を鋭く追及するとともに、法律上は存在しないとされてきた「食品公害」を独自の問題として認識することの必要性を指摘し、被害の救済策を具体的に提言する。
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収録内容
1 | 第1部 本研究の視点と事例の基礎的知識(食品公害問題の分析視点―公害・化学物質汚染問題の先行研究より |
2 | 食品公害という問題認識の必要性 |
3 | 油症をめぐる医学的・化学的知見の整理) |
4 | 第2部 油症問題の歴史(なぜ油症が起きたのか―第1期:事件発生の前提条件(1881‐1968) |
5 | なぜ被害者は訴訟を取り下げたか―第2期:裁判闘争(1968‐1987) |
6 | なぜ被害者は沈黙したか―第3期:特例法成立期(1987‐2007)) |
7 | 第3部 被害と政策過程に関する考察(救われる被害、救われない被害―森永ヒ素ミルク中毒事件との比較 |
8 | 2007年時点から見た油症の被害 |
9 | 油症「認定制度」の特異性と欠陥 |
10 | 食品公害の被害軽減政策の提言) |