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商品説明
押し寄せる津波の中、愛する者の手を放してしまった者がいた。幾日も行方の知れぬわが子を追い求めた者がいた。愛する者の死とその悲しみに人々はどう向き合ったのか。高橋源一郎、川上弘美、川上未映子、村田喜代子、松浦理英子といった作家は、震災をどう描いたか。宮沢賢治は、最愛の妹トシの死にどう向き合ったか。死者と生者との間の交流あるいは断絶を通じ、災害や死との、作家たちの格闘の様を描く。
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収録内容
1 | 第1章 人は震災にいかに向き合ったか―メランコリー・カタリ・喪の作業 |
2 | 第2章 震災後の愚行―吉村萬壱『ポラード病』にみる不謹慎者の戦略 |
3 | 第3章 震災前から震災後を読み解く―川上未映子『ヘヴン』にみる「いじめ」 |
4 | 第4章 鎮魂の行方―宮沢賢治と妹トシの言葉 |
5 | 第5章 後景化する震災―語り手の消失・不可視化 |
6 | 終章 視線の行方―喪失の味しみの中に |