メンフィスソウルの名門レーベル、ハイ・レコード

50年代の末、メンフィスにてハイ・レコードは誕生しました。最初のヒット作はプレスリーのバンドのベーシスト、ビル・ブラックのバンド「Bill Black's Combo」のインスト曲でした。
1960年、専属プロデューサーとしてウィリー・ミッチェルが参加、その後アン・ピーブルス、アル・グリーンなどのシンガーが所属してからがレーベルの最盛期といえるでしょう。
ウィリーはロイヤルスタジオでハウスバンドであるハイ・リズム・セクションと共にヒット作を次々と制作していきます。そのサウンドはハイ・サウンドと呼ばれ世界中のミュージシャン、エンジニア達に影響を与えました。特徴はHoward Grimesが叩き出す重たいスネア、Charles Hodgesのハモンド、そしてホーンとストリングスの絶妙なリバーブ感、イコライジング感にあります。ウィリーはすべてのレコーディングを同じセッティングで行ったそうです。そうすることによってハイ・サウンドの独自性を出していたのでしょう。その頃の独立系レーベルはそんなオリジナル性をもっているところが多いですね。
もうひとつ、意外と気がつかないのが、ウィリーの録音した楽曲は全てフェイド・アウトで終わっているという事。インタビューでウィリーは「フェイド・アウトの先はリスナーが想像すればいい。その方が夢があるだろう?」と答えています。素敵なお話です。

さてさて、全部聞いてみたいけど1枚だけ選ぼうとして迷っているアナタ、やはりおすすめはアル・グリーンの「レッツ・ステイ・トゥギャザー」でしょうね。必聴ですよ。

【2014年6月30日追加】
2014年6月22日、ハイ・サウンドを支えてきたハイ・リズム・セクションのギタリスト、Mabon “Teenie” Hodges氏が死去されました。
決して派手なプレイではありませんが、シンガーを引き立て、楽曲のノリを倍増し、的確なフレーズを繰り出してくる演奏はソウルミュージックギターの真髄を聞かせてくれました。
感謝と共にご冥福をお祈りいたします。

【2014年7月29日追加】
part2の商品5点追加しました。

【2014年9月5日追加】
part3の商品2点追加しました。


 

ハイ・紙ジャケット・コレクション

コチラも注目 ~コンピレーション~