モータウン・レコード

モータウンは1959年ベリー・ゴーディ・ジュニアにアメリカ・デトロイトで設立された黒人音楽のレコードレーベルです。彼が目指したのは黒人だけでなく白人層にも受け入れられるような音楽を作る事。
そのため徹底した楽曲制作方法を取っています。ホーランド・ドジャー・ホーランドなど専属作曲家チームによるキャッチーでポップ、時代の流行を取り入れた作編曲、スタジオミュージシャン(ファンクブラザースと呼ばれていた)による職人的演奏。その上に実力とスター性を持ったシンガーが歌を乗せる。そうした楽曲はモータウンサウンドと呼ばれ、その後の音楽界に多大な影響を与え続けています。
またファッション、振り付けなどイメージ戦略も考え抜かれ、テレビでのプロモーションに貢献しました。

マーサ&ヴァンデラス、マーヴィン・ゲイ、フォー・トップス、ダイアナ・ロス&シュープリームス、テンプテーションズ、グラディス・ナイト&ピップス、スティービー・ワンダー、11歳のマイケルを中心とするジャクソン5...多くのシンガーやグループが次々とヒットチャートにシングルを送り込んでいきました。モータウンの黄金時代がやってきたのでした。

黒人が事業を起こすのが難しい時代に、ベリー・ゴーディはたった10年たらずで小さなレコードレーベルを世界を席巻する大きな会社へと成長させたのです。

ビートルズを始めとするブリティッシュインヴェイジョンの嵐が全米を襲った時もチャート上位にはいっている自国アーティストはモータウンのシンガーとビーチボーイズだけだったといいます。それだけ幅広く圧倒的な支持があったのでしょう。

スティービー・ワンダー、マーヴィン・ゲイなど独自の才能が開花したシンガーも現れ、音楽史上重要な作品を発表していきます。彼らは今までにないアイデアを持ち込み、ニューソウルをリードしていきます。

80年代になるとレーベルは大手レコード会社に売却されてしまいますが、レーベル自体は存続し、リック・ジェームス、ボーイズIIマン、エリカ・バドゥなどの時代にあった新しいアーティストを輩出しています。ブラコンからヒップホップへと時代が変わってもモータウンからは新しい音楽が生まれているのです。

本シリーズは歳月を経ても輝きを失わないモータウンの作品を再確認しようというものです。あなたもどこかで聞いたことのある楽曲があるはずです。そして現代の音楽(J-POPにも!)にモータウンサウンドが取り入れられていることを発見するでしょう。

MOTOWN R&B BEST COLLECTION 1000 第3弾 2014年10月22日発売


MOTOWN R&B BEST COLLECTION 1000 第1弾&第2弾 2013年発売