ストーリー
ナノハザードにより廃墟と化した地球。人類の多くは地上を捨て、データとなって電脳世界ディーヴァで暮らすようになっていた。西暦2400年、そのディーヴァが異変に晒されていた。地上世界からの謎のハッキング。
ハッキングの主は、フロンティア・セッターと名乗った。
ハッキングの狙いは何か。
ディーヴァの捜査官アンジェラは、生身の体・マテリアルボディを身にまとい、地上世界へと降り立つ。地上調査員ディンゴと接触しようとするアンジェラを待ち受けていたのは、地上を跋扈するモンスター・サンドウォームの群れ。
アンジェラはそれを迎え撃つため機動外骨格スーツ・アーハンを起動する。
荒廃した地上のどこかに、フロンティア・セッターが潜んでいるはず。
アンジェラとディンゴの、世界の謎に迫る旅が今、始まった。
キャスト
・アンジェラ・バルザック:釘宮理恵・ディンゴ(ザリク・カジワラ):三木眞一郎
・フロンティアセッター:神谷浩史
林原めぐみ/高山みなみ/三石琴乃/古谷徹/三宅健太/遠藤大智/稲葉実/江川央生/上村典子
スタッフ
・原作:ニトロプラス/東映アニメーション・脚本:虚淵玄(ニトロプラス)
・監督:水島精二
Blu-ray/DVD
完全生産限定版特典
★キャラクターデザイン・齋藤将嗣描き下ろし三方背BOX&デジケース
★脚本・虚淵玄 (ニトロプラス)によるシナリオブック
★縮刷パンフレット
★特典CD: オリジナルサウンドトラック・ELISA主題歌 英語ver. 収録
CD
書籍
レビューという名の鑑賞感想
なるべくネタバレを避けながら書きたいところだが、さてどこまでできるやら・・・。
まず未見であるならば、ノベライズされているハヤカワ文庫の「楽園追放(八杉将司/著 虚淵玄/脚本)」を読んでから鑑賞すると、より楽しめると思う。映像の持つ情報量が多いので、映像を楽しみながらそれらの情報を理解していくとなると、かなり頭の中が忙しくなるからだ。
とはいえ、ストーリーラインは王道を直球で行くものなので、全体から観ればシンプルとも言える。
昨今のアニメでは、奇をてらったり難解になったりが多いのでそれに慣れてしまっていると物足りなさを感じるかもしれないが・・・観てる間はそんなことを考えている余裕はきっと無い(笑)
ただ、小説版と大きく違うのが、アンジェラのライバルの存在が描かれていないことだ。
なので、アンジェラが誰よりも早く地上に向かおうとする動機付けがいささか弱く感じた。
小説を読まなければそんなものかとも思ってしまっていただろうが、小説の方がより説得力があるのは否めない。
・・・あれ、これだと読まないで観た方がいいんじゃ(黙殺
――ネタバレ避けながら書くのが、ここまで厳しいとは・・・ゲフンゲフン
閑話休題
ツンデレなら、まずこの人が筆頭に来るだろうと言う釘宮理恵さん。
主人公――アンジェラの体(マテリアル・ボディだけれども)は子供(16歳相当だけれども)、頭脳は大人っ!・・・という役柄に絶妙にはまっている。
素行不良のディンゴの軽薄そうでいて実は凄腕のエージェントを演じる三木眞一郎さんとの掛け合いの中で、初めは足手まといにしか思っていなかったものの、地上世界でのサバイバルや的確な任務遂行を提案・指示・実行される中である種の信頼関係が芽生えていく過程が、「喋り」を通じてもよくわかるのだ。
もちろん、これらは他の声優にも言えることではあるが。ほとんど出番の無いキャラクターたちの声を演じている声優までもベテランな人たちなのに驚く。どんだけ豪華なんだと、ちょっとびっくりした(笑)。
こういうのを本当の「豪華声優たちが結集」って言うんだろうね!
(と、声優以外が声を当てたいろいろなアニメ映画宣伝を思い出しながら思った)
後半の戦闘シーンは、圧巻の一言に尽きる。これは劇場で観るとより迫力があると思うので劇場で観て貰うことを強くオススメする。
動く。
もうこれでもかと言うほどに、手に汗握るほどに。
水島:
(略)フリーランスが増えるとスケジュールが読めない、というのは確かです。今、制作は大変だと思いますよ。それこそ、「SHIROBAKO」を見てもらったらわかる通りです(笑)
GIGAZINE:水島精二監督がフルCGアニメ映画「楽園追放-Expelled from Paradise-」を語る
http://gigazine.net/news/20141115-seiji-mizushima-interview/
で、ちらりとやっぱり「SHIROBAKO」を思い出した(笑)。
大変だったんだろうなぁと動きまくる戦闘シーンや爆発シーンを観て。
爆発シーンだけでも「SHIROBAKO」で色々あってるのに(笑)、同じような修羅場があったんだろうなと想像してしまった。
そして、最後はエンドロールをちゃんと最後まで観よう。そして、きっと突っ込むはずだ。
おまえも歌うんかいっ
と(笑)
ええもう、そりゃ、フロンティアセッターがすごくいいです(笑)
これにも触れておかないと。主題歌「EONIAN -イオニアン- / ELISA」が本当に映画にマッチしていて良い曲です。これなら歌いたくなる気持ちもわからないではない(笑)