リヒャルト・シュトラウスと彼のヒロインたち
オペラ
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商品説明
リヒャルト・シュトラウスの数々のオペラ作品における"女性"像の多彩さには、本当に驚かされるばかりです。強い女性の象徴でもある復讐に燃えるエレクトラ、妖艶で身勝手な美少女サロメ、溢れるばかりの美しさを手にしているのに、常にそれを失う恐れを抱いているマルシャリン、人生の機微に富み、男を軽くいなすツェルビネッタ、究極の選択に迷うマドレーヌ・・・他にも興味深い女性がたくさん描かれています。彼における最高の女性は、何といっても妻のパウリーネでした。史実では、しばしば「悪妻」と評されるパウリーネでしたが、優れたソプラノ歌手であり、また極めて現実的な女性であった彼女。シュトラウスの生涯の終わりまでの55年間を添い遂げ、彼にたくさんの作品を書かせ、また作品のモデルになり、初演を果たすなど大きな役割を担ったことは間違いありません。ただし、「夢を見ることよりもお金を稼ぐこと」これが至上命題であった、そんな女性と過ごした生活は、彼の女性観を幾分シニカルなものにしたのかもしれません。この映像では、彼の歌劇でヒロインを歌ったたくさんの名歌手たちの証言と、彼の孫であるクリスチャン(現存する最後の孫にあたる人)による「祖父母たちの生活」のレポートを通じて、リヒャルト・シュトラウスの女性観を探る貴重なドキュメンタリーが描き出されています。