スッペ: 喜歌劇《帰ってきた水兵》

喜歌劇《軽騎兵》《詩人と農夫》で知られるオーストリアの作曲家スッペ(1819-1895)。イタリアに生まれ、ウィーンに移り住み、100曲以上を作曲。実は遠縁にドニゼッティがいるというスッペ、作品も驚くほどに抒情的なものが多く、このハンブルク・オペラから委嘱された《帰ってきた水兵》もロマンティックな旋律と内容を持っています。初演後にスコアが失われてしまいましたが、翻訳者が不明のイタリア語版がウィーンの図書館に残存しており、部分的に残っていたスッペの自筆譜とピアノ伴奏編曲版などを組み合わせ、今回の上演が成立しました。甘いメロディはイタリア語で歌われることで一層の効果を上げています。演奏は、アドリアーノ・マルティノッリ・ダルシー(指揮)/リエカ歌劇場管弦楽団&合唱団。