ロッシーニ: 歌劇≪ブルゴーニュのアデライーデ≫

西暦950年頃のイタリアを舞台にした歌劇『ブルゴーニュのアデライーデ』は、かなり政治色が強い内容だが、ロッシーニは抒情的、かつ快活な音楽でうまく覆い隠し、愛が勝利するドラマへと変貌させている。1817年12月27日にローマのアルゼンティーナ劇場で初演された際は大好評だったが、すっかり演目から消えてしまったこの作品、21世紀になってようやく復刻され、いくつかの演奏で楽しむことができるようになった。この演奏は主役の3人はもちろん、カノッサの知事イロルド役のテノール、渡辺康のつややかな歌声も聴きもの。2014年録音。