ウォールストリート・ダウン

ウォール街 崩壊。――アメリカ全土が不況の渦に巻き込まれていた。金融機関はいずこも自身の会社の破綻の回避だけを考え、保有している有価証券を不正に売却していった。その被害にあった一人にジムがいた。警備員のジムは真面目にこつこつと働いて生きてきた。妻のロージーは脳腫瘍の手術が成功し、死の淵から生還したばかりである。しかし、腫瘍を取り除いたものの予断を許さない状況であり、念願の子供を作るには高額なホルモン療法が必要であった。仕方なく資金を預けていた投資ブローカーに問い合わせ、資金の引き出しを依頼しようとする。しかし、この不況で投資会社は倒産していた。財産を失ったジムをさらなる悲劇が襲った。妻のロージーが自殺したのだ。さらには、家の立ち退きを迫られ、会社からもクビを言い渡される。そして、金融機関の不正を知ったジムは、自分を追い詰め、愛する妻を自殺に追いやった奴らに復讐を誓い、機関銃を片手にウォール街にやってくるのだった。