LOVE

再稼動。「ラップするという事」を「ラップした」前作、「NOT FOR SALE」から3年。震災の影響がないとは言い切れない。確かに丸くなった。環境や心情だけじゃなく何かが決定的に変わった。前作のスキャンダラスな刺激を求めれば確かに退屈に感じるだろう。それでも、人と人との間で、関わり合い、ぶつかり、とがり、そぎ落とされ、残ったもの。それを12等分して円盤に押し込んだ2nd impact。製作からプロモートまでほぼ自己完結した前作とは打って変わり、「多面体」を意識した今作。リリックに特化すべく、Fragment、The LASTTRAK、沈黙を語る人など、交友の深いアーティストに全て背中を任せ、余白を意識した言葉選びで綴られた12篇の遺書。もうラップしなくてもいいようにラップしたアルバム第二幕。やはり、楽団ひとりはひとりじゃない。