偉大なる収穫

西アフリカ・セネガルの地方都市ティエスにて1979年から僅か4年だけ活動した幻のバンド、ジェウフ・ジェウル・ド・ティエス。人気バンド"ゲレワル"の元メンバーでギタリストのパープ・セック (スター・バンドに在籍していた同名の音楽家とは別人)がリーダーとして主に作曲を担当し、アサーン・カマラ、バシル・サル、ゴラ・ンバーイという3名のヴォーカリストを擁した彼らは、当時ティエスの若者たちにから熱狂的に支持された。そんな彼らの音源は当時録音はされたもののリアルタイムでは公式に発売されなかったが、西アフリカ音楽の復刻専門レーベルから『アウ・サ・ヨン 第1集』『アウ・サ・ヨン 第2集』がそれぞれ2013年と2015年にリリースされ、大きな話題となった。その発売と歩みを併せるようにバンドは2015年に再結成され2017年には欧州ツアーを敢行。そしてコロナ禍直前の2019年に、セネガル北西部の都市サン・ルイのフランス文化院で録音したのが、再結成後初のアルバムとなった本作。