レオ・サワビー: 独奏ピアノとデュオのための作品選集

レオ・サワビーは1895年、ミシガン州で生まれ、10歳より作曲を開始。シカゴの教会のオルガン奏者兼聖歌隊指揮者として活動するとともに、1944年にカンタータ「太陽の聖歌」でピューリッツァー賞を受賞、20世紀アメリカを代表する作曲家となり多数の作品を残したが、残念なことに晩年にはほとんど忘れられてしまった。サワビーは、亡くなる直前に本アルバムで演奏している弟子のゲイル・キルマンに未発表のピアノ・ソナタの楽譜を贈ったが、これに感動したキルマンが"レオ・サワビー財団"を立ち上げ、忘れられた師匠の音楽の保存と普及に努めるようになった。この世界初録音音源によるアルバムも、財団の活動の一環として実現。共演しているチェンもサワビーの弟子だった。「サマー・ビーチ・スケッチ」や「漁師の歌」は、サワビーが師事し、敬愛していたパーシー・グレインジャーへのオマージュのような趣き。サワビーはその作品にいち早く真剣にジャズを取り入れ、昇華させた作曲家でもある。