ステッファーニ: 歌劇「バッカナーリ」

イタリアのバロック時代の作曲家/オルガニスト/聖職者として知られるステッファーニ。その作品はイタリアだけでなく、ドイツのデュッセルドルフ、ミュンヘンを中心にロンドンでも人気を獲得、"ロンドン古楽アカデミー"の終身名誉総裁にも選ばれるほどに賞賛を得た。この歌劇「バッカナーリ」はハノーファーで全盛を誇っていた1695年の作品。後にイギリス王となるハノーファー選帝侯ゲオルク・ルートヴィヒ (ジョージ1世)のために書かれた牧歌劇。人生の喜び、悲しみを忘れるために酒の神バッカスを讃えるという物語、詩の朗読も交えた楽しく美しい響きに満たされている。ピリオド楽器のアンサンブル・クレモナ・アンティクワの明朗快活な音もさることながら、エルガスト役のテノール渡辺康の歌唱にも注目。2016年7月、第42回 ヴァレ・ディトリア音楽祭にてライヴ収録。