ブロークン・フラワー

制作期間14ヶ月、脱退した三浦(g)の代わりに8人の個性派ゲスト・ギタリストを迎え、ベスト盤を挟んで4年半ぶりとなる待望のオリジナル・アルバムがついに完成。収録は書き下ろしのオリジナル12曲とカヴァー1曲の合計13曲。全編を覆う躁鬱激しい終末感は震災後のKERA、そして我々にとってのリアル。のっぴきならない現状の中、生き残るためのマイルストーンとなるべく美しく逞しい歌がズラリと並んだ。アーバンギャルドのトラックも手がける,Sugiyamaによるはじけたポップ・パンク「ロケット・ソング」や親しい人との別れを歌ったKERA作「Long Goodbye」はストリングスと切ない歌詞が胸を打つ。昨年よりライブではお披露目済みの昭和歌謡の名曲「真夜中のギター」(千賀かおる、1969年)カヴァーも含めてコンセプチュアルなトータル・アルバムに仕上がった。初期有頂天を思わせるフレーズやエッセンスも随所にみられファンには嬉しいところ。変幻自在のコーラス・ワークも聴き所 もちろん、復活ナゴム・レコード第3弾としてリリース。