Carolus Rex

昨年リリースのライヴから1年、満を持して発表されるSabaton のニュー・アルバム。タイトルとなったCarolus Rexはプフォルツ王朝スウェーデン国王であるカール12世(即位: 1697～1718、即位時の年齢14歳!!)のラテン語読み。今回は全て母国語スウェーデン語によって歌詞が作られている。歌詞のモチーフになっているのは、1561年から1721年までのスウェーデン王国の繁栄時代に関して。バルト帝国に君臨、"北方のアレクサンドロス"と異名を取ったカール12世、そしてそのライヴァルであったロシア皇帝ピョートル1世をめぐる争い、当時ヨーロッパで絶大な勢力を築いていたスウェーデンと、反スウェーデン同盟が戦った"北方大戦争: The Great Northern War"(1700年～21年)、カール12世がオスマン・トルコに亡命するきっかけとなった"ポルタヴァの戦い"(1709年)など、スウェーデン人のナショナリズム形成の大きな契機となった時期を中心に歌詞が形成されているものと思われる。