Blue Orange

メンフィス・パワー・ポップの輝かしい歴史を作ったふたりの勇士が、また新たな1ページを開く・・・。これぞまさしく"ロックの香り"★傑作アルバム『アー・ユー・シリアス?』で78年にデビュー。その後も寡作ながら、"アメリカのポール・マッカートニー"という称号に恥じない活動歴を誇るヴァン・デューレン。片や、ジョン・ティヴェンとの幻のパワー・ポップ・デュオ、プリックスでデビューし、アレックス・チルトンを始めとするビッグ・スター人脈のアーティスト達と共に作り上げたソロ・アルバム『ルージング・ユー・トゥ・スリープ』で78年にロンドン・レコードよりデビューしたトミー・ホーエン。この、メンフィス・パワー・ポップの輝かしい歴史を作った勇士ふたりが、1999年にリリースされた初のデュオ・アルバム『ヘイルストーン・ホリデイ』に続き再度タッグを組むこととなったのが、このセカンド・アルバム『ブルー・オレンジ』だ。1999年9月にスタートした同作の曲作りは、ヴァンとトミーそれぞれの病気のための6ヵ月間中断せざるを得なかった。しかし、そこでのフラストレーションや苦悩がふたりのソングライティング・センスに磨きをかけることとなる。本作で生み出された11曲にはそんな新たな魔法が生み出された。レコーディングが行なわれたのはあの名門アーデント・スタジオ。大物アーティストがこぞってメンフィス詣でを行い、数々の歴史的なセッションが行なわれた同スタジオには何か特別な空気感と、人々を惹きつける不思議な魅力がある。この『ブルー・オレンジ』も、そんなアーデントならではのワイルドでアーシーな雰囲気が漂っており、南部のルーツ色を醸し出しながらもポップでキャッチーなサウンドに仕上がっている。