夢色空

「46都道府県ふれあいプロジェクト」と称した全国ツアーを展開する「みんなのアイドルだいごちゃん」待望の1stアルバム。様々なアーテイストから楽曲提供を受け、多岐に渡るジャンルを1枚のアルバムに盛り込んでいる。かわいらしく始まったかと思えば、2曲目で突如始まるヴィジュアル系サウンド。続く3曲目では王道アイドルソングを歌ったかと思えば、4曲目は7分のバラード。まったく理解しがたい。しかし「デビュー曲」から春夏秋冬を様々なジャンルで表現しようとしていることだけはかろうじて理解できなくも無い。5曲目を「冬曲」とし、そこからコンセプト曲が続くようだが、ひたすら「空」「宇宙」を歌い続ける歌詞は、本人の好みであろうか?6曲目のダンサブルナンバーをかわいらしく歌おうとしていることはわかるが、そこから突然往年のアイドルソングを熱唱するという試みも斬新すぎるのではなかろうか。ラストに本人作詞作曲のメッセージソングをもってくるところが泣けるところ。ジャンルを越えた楽曲群が1枚のCDに集まり、楽曲イメージに沿った衣装のジャケットと共にお送りする。ヴィジュアルでも歌唱力でもない、ただひたすらに「夢」を追い歌うその姿勢が本作の聴きどころといえよう。新進気鋭のカメラマン、jun-endoが、初のアイドルプロデュースを試みる。全国津々浦々をまわる中で出会った人々から楽曲提供を受け、8曲目以外全てお任せしている点はある種「アイドル」らしい。<プロフィール>「みんなのアイドルだいごちゃん」として31歳から活動を始め、これまで20回の月例公演、全国ツアーを敢行、常に変化を許容してゆくだいごちゃん。富士の国に生まれ幼稚園～小学校を女子校で過ごし(後に共学化)、中学高校は一転男子校と、バブル崩壊と呼応して変化する世界で不可思議な自我に目覚める。早稲田大学をはじめとする5つの大学へ通い、今もなお慶応義塾大学に通う現役大学生だったりする。「だいごちゃん」を真に理解することは非常に難しい。