トラウマタイムカプセル

前作「人魚の森」から8ヵ月を経ての2nd mini album「トラウマタイムカプセル」。アルバムの軸となる「14Syndrome」はキャッチーなメロディと強烈に刺さるギターが印象的な今作の顔となり、歌詞も遊び心を取り入れた思春期のリアルな感情を表した楽曲。「水仙」では今までにないジャジーな雰囲気で意外性を見せる。「黒い部屋」では感情を揺さぶるように激しく、ゆっくりと世界に引き込んでいき、「インスタントヒーロー」では明るいメロディにせつない歌詞を乗せる。「periodic」ではSLOWLY BUT SURELYにはめずらしく、疾走感を全面にフィーチャーしている。そしてアルバムを締めくくる「week night」では、飛び跳ねるような楽しい気持ちにさせる。アルバムを通じて伝わる切ないメッセージとVo.保田勇輝の独特で印象的な声、新たなサウンドアプローチによりSLOWLY BUT SURELYの持つ「ロック」をより深く表現した楽曲が今作の最大の武器。バンドの成長を大きく感じることができると同時に、これからのさらなる進化に期待をさせる作品になっている。