the end of the world

ギター、ベース、ドラムのシンプルな3ピースからなるサキノハカは、最初の一音を出した瞬間、どこにも無い独特の世界観を生み出すことのできるギターロックバンドだ。今作は、切迫感のある言葉が突き刺さる。恥ずかしくなってしまう位に素直にそして力強く歌っている。君と僕と2人きりだったら良いのに…。その裏を返すと、自分の置かれたリアルな環境を冷静に見つめ、その先に未来ある夢や希望に向おうとする切実な攻撃性を描いている。キラキラ見えるものだって、その裏には必ず寂しさや孤独さが宿っている事にも彼にはすべてお見通しなのだ。刹那の美しさに殉じようとする彼の純粋な視線は、これ以上ない程にポップに生なましさを与えている。宮沢賢治の書いた詩はこう始まる。『サキノハカといふ黒い花といっしょに 革命がやってくる』このバンドが革命を起こす日も、そう遠くはないはずだ。