認めた断想

2000年結成。都内を中心に全国各地で活動中の四人組。灰色に燻ぶり煙る日常、目に映るのは殺風景な景色、その一コマを抉り出し綴られる言葉の数々。華やかに彩られた特別な何かではなく、何処にでもあるあり触れた喜怒哀楽。それを訥々と語って行くボーカルは既存のスタイルとは一線を画し、淡々と人生の機微を口にする。醜く浅ましい人間の性、青臭く照れ臭い理想論、泥々とした薄汚い心の内面から生まれる愚痴の類、時には剥き出しの刃物の如き暴言、清濁混ぜ合わせた歌詞は聴く人の感情を痛快な程に引っ掻き回す。そして演奏陣が生み出す所謂ポストロック的なドラマティックでエモーショナルな世界観も相見え、地の底から上空、遥かなる高みまで大きい振り幅を持って貴方の心情を揺さぶり突き動かす事は必然の一枚。