くるくるまわる

紙芝居、おばぁちゃんの怪談話。想像力は掻き立てられ、夢中になって聞いたものです。優しい物語。悲しい物語。楽しい物語。不思議な物語。ちょっぴり怖い物語。鎌倉組は、[唄]という様々な物語を聴かせてくれます。四人のアーティストの個性のぶつかり合い......で生まれたらしい、「ゆるさ」が売りの玩具バンド。しかし、メンバーが曲者揃いの故に、その玩具ぶりは半端な玩具でなく、まこと奇妙な玩具バンドに成長中。一度聴くとはまること請け合い。楽器を4人で使いこなし、それがちらばるでもなく楽曲としてきちんとまとめあげた渾身の一枚。人気曲「カラクリ遊園地」、ライブならではのお客さんを巻き込んだ「かくれんぼ」を始めとして、5人の参加アーティストの歌声をも楽器と捉えるならば、どこまでも世界が広がってゆくような曲ばかりです。そしてこのアルバムそのものが、くるくるとまわっております。最後まで聞き終えた時に、その仕組みが分かることでしょう。皐月、アブラ・りゅうた、マエヤマ=タカミ、ヒナタカコ、神田征二朗。【小林未郁】広島県出身、5歳からピアノを習い、18歳から曲創りを開始、22歳で某オーディションに受かるも、24歳でフリーになり、26歳からピアノ弾語りを始める。音楽のみには留まらない経験を活かし、自主企画イベント、他ジャンルとのコラボレーションイベントなど、表現の幅を惜しまない。31歳、(株)ニッカリテーマソング制作、現在は鎌倉組の活動と平行して都内ライブハウスを中心にピアノ弾語りライブにて活動中。