A WORLD WITH NO SKIES

90年代に「ジャンプ・アラウンド」等を大ヒットさせ今もヒップホップのクラッシックとして存在感を見せつける"ハウス・オブ・ペイン(エヴァーラスト、ダニー・ボーイ、DJリーサル)"の全メンバーに強烈な新メンバー(スレイン、イル・ビル)を加えたスーパー・グループとして昨年夏にデビュー・アルバムをヒットさせたラ・コカ・ノストラのメンバー、スレインのソロ初作品。ラ・コカ・ノストラはハードコア・ヒップホップ・ファンのみならず、ロックの層も含むハードコア・ファン全体に好評を得、現在最も凶悪なファンを持つグループである。また、スレインはNYハードコアで知られるDMSクルー(Dirty Money Syndicateの略。マッドボール、スカーヘッド、アグノスティック・フロント等所属)のメンバーであり、ボストンを拠点として活動している。今作はスレインの持ち味ともいえる有無を言わさぬ、たたみかける様なラップに凶悪トラックを使用したハードコア・ヒップホップで終始占められ、ラ・コカ・ノストラ、ハードコア全般のファンの期待に十分に応える内容。ゲストには同じラ・コカ・ノストラのメンバーであるエヴァーラストとイル・ビルや、サイプレス・ヒルのBリアル等が参加している。また、3曲目の「99 Bottles」を含むこのアルバム中の2曲がワーナー・ブラザーズ・ピクチャーズ配給(2010年9月17日全米公開)のベン・アフレック主演の"The Town"に使用され、スレイン自身も役者としてベン・アフレック率いる強盗団の一員を演じている。