Go

ポート・オブ・ノーツの片割れである小島"DSK"大介が、DSKとして遂にソロデビュー。★高らかに鳴り響くマーチング・ドラムとサイケデリックを鼓舞するキーボード・フレーズに力強いギターのストロークが重なり幕を開ける"Weve Gotta Go"の躍動感はどうだ。ナイーヴだが力強いヴォーカルで歌われるのは最初と最後と踊る事について。これは新しいロックの形だとささやかに断言しているような切れ味とやみくもな突進力が感じられるだろう。2曲目は瀧見憲司との共同プロデュースによる、スピード感と浮遊感が拮抗したまま夜明けに向うようなハウス・メランコリア。サビのメロディーが本当に切なく美しい。EXラヴ・タンバリンズのエリのコーラスがトラックに見事な生命力と彩りを添えている。VETCとは彼の愛車であるHONDAのカスタムエンジンの呼称。続く3曲目はロッキン・プログラミング・フォーキーとでも言うべきヴィヴィッドかつソリッドなオーガニック・ドライビング・バラッド。ラストはここ数年のポート・オブ・ノーツ作品でも必ず入っていた、ギター・インストゥルメンタルで、若くも歳でもない男の哀感に満ちた正にロンリネス・ギター・バラッド。DSKの作品に通低しているのは、ソングライティングの確かさ、ギタリストとしてのセンスとスキル、周りの人を明るくさせる笑顔に見られるある種のラテン的ヤンキー気質、そこからくる危うげな軽やかさとやみくもな突破力。そして楽観的な肯定性からくるポップさといったものだろう。それはロックだろうか。DSKの果てしないSearching for Mid-Young Soul Revelsの旅は今、幕を開けた・・・。