森のサーカス夜奏会

ハンドリオンはアイルランドの伝統的なスタイルである金属弦ケルティックハープ、フィドル、アコーディオンによるエスニックな中にもどこかノスタルジックな香りを感じさせるケルティックハープトリオ。ケルト、ヨーロッパ各地のトラディショナル音楽に影響を受けつつもそのオリジナルな音楽性は根強い人気を持つ。3年ぶりとなるこの2ndCDのコンセプトは一言で言うと古き良き時代のサーカスで、不思議な森のサーカス楽団による一夜の音楽会というもの。CDではそのコンサートに沿って曲が進んでいくというスタイルをとっていて、これはビートルズのサージェントペパーズロンリーハーツクラブバンドへのオマージュ的な意味合いも含んでいる。中世の大道楽師達の宴「ジョングルール ダンス」、夏の雨に霞むスコットランドの山々の情景「カレドニアの雨」、シシリア島をイメージして映画音楽の巨匠ニーノロータに捧げた「シシリアン ワルツ」、北欧のムーミンに登場するチャーミングなミムラが踊る「ブルーベリー ポルスカ 」、旅するジプシーの哀愁「ロマの月」、古き良き映画に出てくるサーカスへの憧れ「サーカス ケーリー」、ヨーロッパ各地を音楽で旅する「愉快なヨーロッパ旅行」 など1曲1曲すべてが聴きどころ。ハンドリオンのフィドル奏者 大久保真奈は東京で活躍中の若手アイリッシュバンド「ジョンジョンフェスティバル」のフロントメンバーであり、アコーディオンの藤野由佳も「シャルキィロマ」や「オオフジツボ」など多くのユニットで活躍中。また今回は関西のアイリッシュ音楽シーンで活躍するミュージシャンがゲスト参加しており、中世から伝わる擦弦楽器ハーディーガーディーにはアイリッシュ音楽のコンピCD「ケルトシットルケ」のプロデューサー吉田文夫、イングランドの珍しいバグパイプであるノーザンブリアンパイプの原口豊明、アイルランド音楽では珍しいチェロ奏者として活動しているKana、など。