女体渦巻島

悪徳と汚濁の孤島! 麻薬と女を巡る野獣の激突! 白い肉体を隠す地獄の密窟! 怒涛の海に唸る復讐の銃火! 玄界灘の波上に浮かぶ対馬を舞台にして、麻薬密輸と人身売買、復讐と激情を描いたアクション・ドラマ。 ――玄界灘の荒波を望む対馬の港町・厳原港。東洋のカサブランカとも呼ばれたこの島は今、密輸と密航の中継地となり、悪徳と汚濁にまみれていた。陳雲竜をボスとする香港を根城とする麻薬組織は、キャバレー"怒濤"を密輸の中継基地として、非道の限りをつくしていた。島の女たちを借金と暴力で縛りつけ、密輸の船員や一癖ありそうな男達に提供していたのだ。この町にある日、大神信彦という男が現われる。彼は組織の本部でX16と呼ばれる拳銃の名手として知られた男だった。彼の元から突然消えた恋人で、今は"怒濤"のマダムとなっている百合を追い、さらには彼女を奪った男へ復讐する為に対馬へやって来たのだ。陳が与える麻薬で組織に縛られている百合は、彼のコルトで死ねば本望だと信彦に告げるのだが・・・。"怒濤"の支配人・本田は配下の黒川と結託し、麻薬の儲けをピンハネして私服を肥やしていた。さらに本田は、借金をネタに店で働かせた島の娘・志摩の肉体も手に入れようと狙っていた。そんな中、韓国の組織・張と陳の組織で商談が成立する。麻薬と女たちを積み込んだ船が出港の準備を整えていたが、巡視艇に拿捕されて取引は失敗してしまう。そして、失策が続く状況に業を煮やした陳が輩下を従えて対馬に乗り込んできた。