冬薔薇

ずっと逃げてきた。見つめることが怖かった。家族とも友人とも、自分自身の過去とも向き合えない。冷たい隙間風に吹き付けられた魂は、どこに流れ着くのか──。脚本・監督: 阪本順治×主演: 伊藤健太郎「自分はもう、失うものはなにもない」内面をさらけ出した芝居が新たな傑作を生みだす。 ――ある港町。専門学校にも行かず、半端な不良仲間とつるみ、友人や女から金をせびってはダラダラと生きる渡口淳 (伊藤健太郎)。"ロクデナシ"という言葉がよく似合う中途半端な男だ。両親の義一 (小林薫)と道子 (余貴美子)は埋立て用の土砂をガット船と呼ばれる船で運ぶ海運業を営むが、時代とともに仕事も減り、後継者不足に頭を悩ましながらもなんとか日々をやり過ごしていた。淳はそんな両親の仕事に興味も示さず、親子の会話もほとんどない。そんな折、淳の仲間が何者かに襲われる事件が起きる。そこに浮かび上がった犯人像は思いも寄らぬ人物のものだった・・・。伊藤健太郎×阪本順治監督 直筆メッセージ (印字)付き。

映像特典(72分): メイキング、完成披露上映会、初日舞台挨拶、劇場予告編、音声特典: 伊藤健太郎×阪本順治監督 オーディオ・コメンタリー