チャイコフスキー交響曲第四番・第六番 (ピアノ2台8手編曲版)/エドワード・ランガー

E.ランガーはモスクワ音楽院開設の際にニコライ・ルビンシテインからピアノ科教授として招かれ、同じく招かれたチャイコフスキーの作品を、数多くピアノ用に編曲している。交響曲のピアノ編曲は出版社との契約に含まれていたのでチャイコフスキー本人による4手版があるが、ランガー版はオーケストラ・スコアの音符をより多く拾うことができる8手版 (連弾が2組)。本盤の録音に際しては、演奏用の連弾楽譜2組を、新たに縦4組のピアノ大譜表に書き直して見やすくしてから行った。ナナサコフによる録音は、コンピューターと自動演奏ピアノを用いて、長期に渡る試行錯誤を繰り返した後にコンサートホールで生録音している。ピアノ編曲版の交響曲を演奏する際は、管弦楽器の持続音を考慮し熟考された適正テンポよりも、速めのテンポ設定の方が演奏効果が上がると考えた結果、二つの交響曲を1枚のCDに収めることができた。