ラムの大通り

その眼差し、唇、つま先まで。ブリジット・バルドーという神話がよみがえる。ブリジット・バルドー レトロスぺクティヴ 第3弾!! 富や名声に執着しない女優人生。60年代を代表するファッションアイコンにして、ポジティブな官能性でタブーを打ち破った自由と解放の象徴、そしてフランス女優として初の世界的大スター! 2024年、生誕90年のアニバーサリーに合わせて全11作品が一挙特集上映され、従来の映画ファンのみならず、女性や若者の間でも大きく紹介された。BBRの最後を飾る第3弾は、BB×ミシェル・ポワロン監督の再タッグ&黄金コンビのミステリー、NYタイムズ誌から「女優ブリジット・バルドーの誕生」と評された海洋冒険活劇、名匠ルイ・マル監督がBB自身の人生をモデルに描いた幻の傑作のベスト3作品! ■『ラムの大通り』: "仏版マリリン・モンロー"と呼ばれたBBと、"仏版ジョン・ウェイン"とうたわれたリノ・ヴァンチュラが共演。ロベール・アンリコ監督による、古きよきハリウッドへの愛にあふれた海洋冒険活劇。BBは気まぐれでチャーミングな人気女優リンダを生き生きと演じ、劇中映画でみせるサイレントの芝居も新鮮。役のイメージは、女優クララ・ボウ。トーキーへの移行期にハリウッドで活躍し、「イットガール」という言葉を生んだ、1920年代当時を代表する"セックスシンボル"。またラストでBBが歌い上げる、エルヴィス・プレスリーのカバーで有名な＜愛の喜び＞も忘れがたい。映画ファンと役者がスクリーン越しに繰り広げる恋物語という点では、『カイロの紫のバラ』も思わせる。BBは本作を「私の生涯における成功作」の一つだとし、NYタイムズ紙からも「女優ブリジット・バルドーの誕生」を象徴する作品と評されるが、公開してわずか2年後、BBは芸能界を引退することとなる。――アメリカに禁酒法がしかれていた1920年代。カリブ海諸国とアメリカ南部沿岸を結ぶラム酒密輸の海上ルート、通称"ラムの大通り"が存在した。密輸船の船長コルニー (リノ・ヴァンチュラ)は、沿岸警備船から攻撃を受けて船が転覆したことで、一人メキシコの海岸に漂着。一文なしになるも、命がけのギャンブル "暗闇撃ち"に挑み、船を買うための大金を手にしてジャマイカへ。新しい船を「わが心のレディ」号と名づけ、再びラム運搬を画策する。だがある日、通り雨を避けて入った映画館で、無声映画『恋する女豹』の主演女優リンダ・ラリユー (ブリジット・バルドー)に一目ぼれ。港々で出演作を観ては、船室に新聞や雑誌の切り抜きを貼るほどの大ファンに。そのうちコルニーは大仕事を前に、キューバの浜辺で偶然リンダ本人に出会う。彼女もコルニーの情熱にほだされ、すぐ二人は愛し合うように。リンダは映画界をすっぱりとやめ、いとしい船長とともに海へ繰り出すが・・・。映像特典には、ブリジット・バルドー レトロスぺクティヴ BB生誕90年祭 劇場予告編を収録 (予定)。