ベルリオーズ: 幻想交響曲 op.14 (1830)

2016年9月9日の就任記念演奏会「RCOオープニング・ナイト」をもって、128年の歴史をもつロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の第7代首席指揮者として正式に着任するダニエレ・ガッティ。これを記念して、客演指揮者としてのガッティと楽団との白熱ライヴがリリース。ガッティといえば、音楽へのきわめて真摯な姿勢、音楽へのリスペクトの比類なき高さということがよく言われるが、その姿勢はこの演奏にも表れている。と同時に、これからいよいよ本格始動するオーケストラと音楽する喜びにも満ちたパワー漲る演奏となっている。「幻想交響曲」は何度も演奏しつくされている名曲ではあるが、ガッティのこの演奏は、1830年の本作初演時に当時の聴衆が体験したであろう驚きを現代の私たちにも味わわせてくれるもの。スコアの綿密な読み込みが、すべてがこの瞬間に生まれているような新鮮さを導いている。ガッティとRCO、今後の活動に期待が高まる内容の演奏。2016年3月31日、4月1&3日 (ライヴ)、アムステルダム・コンセルトヘボウ録音。輸入盤・日本語帯・解説付。