著者・出版社・関連アーティスト
商品説明
19世紀において「調和と自由」とは、環境と個人との関連を表す重要な概念であった。クールベ、ピサロによる自然をめぐる認識は、夢や幻視の領域を通して、同時代の現実を鋭く見据えていた。近代的主体の二重化や自我を表した肖像画、都市化にともない変わり行く農村や働く農民の表象、そして、自然と都市の環境が芸術的に表現された風景画。近代を代表する芸術作品を読み解きながら、同時代の哲学やアナーキズム思想、生理学・心理学、地理学や社会学の位相を明らかにする。
関連記事
収録内容
1 | 第1部 表象と主体の二重化(肖像の真理-ギュスターヴ・クールベの肖像画と初期写真に関する試論 |
2 | 戦争と革命の寓意-眠る裸婦とりんごの静物画) |
3 | 第2部 労働と心身(エッフェル塔の時代の「プリミティヴィズム」と「モダニズム」-カミーユ・ピサロの「りんご採り」をめぐって |
4 | 憂鬱・夢想・思考の通路-休息する農婦たち |
5 | 「労働は心と身体の健康を驚くほど調節する」-工芸と装飾をめぐる身体のリズム) |
6 | 第3部 自然環境と都市(風景の連作-自然主義とアナーキズムの自然感情 |
7 | 光の世紀、始まりの終わり-近代都市と群衆・シネマトグラフ・記念碑) |