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商品説明
鎌倉後期成立の仏教説話集『沙石集』は、一度完成した後も、無住自身による二度の大改訂と後人による改変によって、記述に差異のある伝本が多数存在している。本文の成り立ちや立ち位置もわかりないまま、論拠として使用する研究状況に警鐘を鳴らし、現存の全十一写本について、前後関係を解明し系統化する。『ささめごと』や西鶴の諸作品、『醒睡笑』にも引用され、現在ではフランス語訳、英訳もなされるなど、後世多くの読者を獲得し、日本史・宗教史・思想史等の分野にも影響を与えてきた『沙石集』を扱う際の必読書。
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収録内容
1 | 『沙石集』伝本研究の現在 |
2 | 第1部 初期的段階の諸本(俊海本概観 |
3 | 俊海本からの改変-米沢本へ |
4 | 阿岸本の考察 |
5 | 成簣堂本の考察) |
6 | 第2部 永仁改訂前後の諸本(吉川本の考察 |
7 | 梵舜本の考察 |
8 | 内閣本の考察 |
9 | 長享本の考察) |
10 | 第3部 徳治改訂以後の諸本(東大本の考察 |
11 | 神宮本の考察 |
12 | 岩瀬本の考察) |
13 | 『沙石集』伝本研究の総括-課題と展望 |