商品説明
「正直に言へば、歌なんか作らなくてもよいやうな人になりたい」。そう願いながら生涯を歌とともに歩んだ天才歌人。啄木にとって歌を作るのは「我」と向きあうことだった。文学、恋愛、中退、挫折、彷徨、東京、借金、病魔、故郷-夢を見たのも、夢から覚めたのもその才のゆえであったろう。新しき明日を見渡したその眼は、また、ありふれた今日の中から近代の抒情を発見する。その代表作を厳選して紹介。各歌には現代語訳をつける。振り仮名つきで読みやすい丁寧な解説つき。歌人略伝・略年譜を付し、それぞれの歌人についてより深く知るための読書案内付き。
関連記事
収録内容
1 | 東海の小島の磯の |
2 | 砂山の砂に腹這ひ |
3 | 大といふ字を百あまり |
4 | 浅草の夜のにぎはひに |
5 | わが髭の下向く癖が |
6 | さばかりの事に死ぬるや |
7 | 鏡屋の前に来てふと |
8 | 非凡なる人のごとくに |
9 | はたらけどはたらけど猶 |
10 | 邦人の顔たへがたく〔ほか〕 |