本書の特色は、法典から演繹的に引き出された抽象的原理を学ぶスタイルをとる日本の法学教育を受けた私達が、判例の分析を通し帰納的手段によって法準則を導き出すケース・メソッドと呼ばれる法解釈に習熟することを容易にしてくれることである。米法科大学院が教材として使用する最高裁の判例の検証を行いながら、アメリカ法的思考力が育成されるよう工夫してある。判例の解説にあたっては、原・被告の関係が明らかにされないまま、判決結果を示すだけでは、判決に至る推論が把握できないことから、何故そのような判決が出たのかを分かり易く説いているのは、従来の類書と異なるところである。
商品説明
本書では、アメリカのロー・スクールが教材として使用する連邦最高裁の判例を豊富に引用、判例の分析・研究を行いながら、アメリカ的リーガル・マインドが育成されるよう工夫している。内容的には、入門書であるだけにとどまらず、スタンダードな教科書的レヴェルを維持しながら、学部・院生、アメリカのロー・スクール留学志望者を対象とした参考書、さらには一般社会人のための専門教養書を意図したものである。
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収録内容
1 | まえがき アメリカ合衆国憲法理解の原点 |
2 | 序章 合衆国憲法の制定とその発展 |
3 | 第1章 連邦議会の権限 |
4 | 第2章 大統領の行政執行権 |
5 | 第3章 司法権 |
6 | 第4章 法の適正な手続 |
7 | 第5章 財産権の保護 |
8 | 第6章 法の平等保護 |
9 | 第7章 表現の自由 |
10 | 第8章 信教の自由と国教樹立禁止条項 |