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商品説明
特定の国のシステムを手放しで礼賛するのではなく、エビデンス(具体的な根拠)に基づき高齢者ケアの発展する局面を評価しつつ、停滞する側面を批判し課題を析出した。ともすると、外国社会の研究者はある地域だけをローカルに取り上げ、その良さを礼賛しがちであるが、筆者はスウェーデンという社会を“まるごと”把握することに挑んだ。その過程で、高齢者ケアの様々な局面において著しい地域格差が存在することに気付く。性急な一般化に走らないように慎重にアプローチし、分析検討を加えた。読者が再分析できるように、豊富なデータを“そのまま”掲載。読者がこの分野に強い関心をもってもらえるように配慮をした。認知症高齢者の人権擁護システムや高齢者虐待防止システムなど高齢者の人権に焦点を当てて分析している点も本書の大きな特徴である。高齢者の自殺率の国際比較や、ミンネスルンドという匿名墓地などのトピックスについても紹介した。
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収録内容
1 | スウェーデンに関する基本的確認 |
2 | スウェーデンおよび日本の高齢化 |
3 | 高齢者ケア政策およびケア実践の発展 |
4 | 過疎地コミューンの事例分析 |
5 | 高齢者ケアの民間委託化と自由選択法 |
6 | 高齢者ケアの質に関する情報公開の先進性 |
7 | 高齢者によるサービス利用満足度と結果の公開 |
8 | 高齢者虐待防止法と医療過誤防止法―サーラ法とマリア法 |
9 | 認知症高齢者などの人権を擁護するシステム |
10 | 介護労働者の就労実態と就労意識 |
11 | 社会問題としての高齢者の自殺 |
12 | 多様化する終いの後の棲む家―自己選択・自己決定としてのお墓 |
13 | 今後の課題 |