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商品説明
大阪の南、泉州は伝統産業である織物業の盛んな所だ。高度成長期に入り高校進学率が上昇すると、紡績・織布企業は次第に女子労働者の求人が難しくなってくる。そこで企業は、一週間ごとに早番と遅番が入れ替わる二交代制勤務に見合った“隔週定時制高校”の設立を大阪府に要望、1966年4月、泉州地域の4校でスタートする。「働きながら高校で学ぶことができる!」というキャッチ・フレーズは、経済成長から取り残された山村・離島の中卒女子を惹きつけ、40年間に1万人余の少女たちが泉州の地に青春の想い出を刻んだ。本書は、その隔週定時制2校で37年間教壇に立ち、日夜汗まみれになって働き、学校に通った生徒たちを見守り続けた、一教師による内部レポート。知られること少なく消えていった学校の、誰も語らなかった生徒たちの物語。
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収録内容
1 | 1 隔週定時制高校の四十年(隔週定時制の創立と矛盾 |
2 | 「こすもす」に見る生徒の声 |
3 | 増学級と七〇年代 |
4 | 隔定黄金期と潮目の変化 |
5 | 生徒の健康と悩み ほか) |
6 | 2 教師失格の記(高塀の向こう側 |
7 | 織姫の一日 |
8 | 織姫の父 |
9 | 織姫の母 |
10 | 織姫の支え ほか) |