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商品説明
江戸前期、大名らに『太平記』を講釈する者たちのタネ本は出版されるやベストセラーとなり、その主張は、武家や思想家のみならず、民衆レベルにまで浸透した。楠正成を理想的な為政者=仁君に仕立て上げ、戦国の衣を脱いだ大名たちに統治のマニュアルを、民衆たちに修身斉家の指針を与え、共通の政治常識を涵養した『太平記秘伝理尽鈔』の思想こそ、江戸の秩序の根幹である!―大胆かつ綿密な論理と実証によって、近世史、思想史の通念を一新した画期的論考。
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収録内容
1 | 「太平記読み」研究序説―近世初期における「国家」と「仏法」 |
2 | 第1部 「太平記読み」と近世の政治思想(近世初期における楠正成像の転換 |
3 | 「太平記読み」の忠と佐藤直方 |
4 | 「太平記読み」における政治と学問) |
5 | 第2部 「太平記読み」と領主層の思想―幕藩領主の思想史的研究序説(金沢藩制の確立と「太平記読み」 |
6 | 岡山藩制の確立と「太平記読み」 |
7 | 池田光政の思想形成と「太平記読み」) |
8 | 第3部 「太平記読み」と民衆の政治意識―「太平記読み」を軸とした政治思想史(幕藩制の確立と民衆の政治意識) |
9 | 「太平記読み」から安藤昌益へ |