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商品説明
激動する国家で人びとの誇りを支えた伝統食。社会主義化とその崩壊、それぞれの時代にブルガリアのヨーグルトは特別な意味を持ってきた。人民食、技術ナンバーワン、日本での受容と再帰。さまざまにこめられた民族の思いを描く。ヨーグルトのナショナル・アイデンティティ化過程における日本の役割を明らかにし、ブルガリアの人びとにとって、自己肯定化のために「日本」という他者がいかに重要な存在であるかを示した。
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収録内容
1 | 序論 本書の目的と問題の所在 |
2 | 第1章 科学研究におけるヨーグルトの「長寿食」言説と「ブルガリア起源」言説(研究対象としての乳製品 |
3 | ブルガリアの伝統文化としてのヨーグルト |
4 | 言説の生成装置としてのヨーグルト研究) |
5 | 第2章 社会主義期における「人民食」言説と「技術ナンバーワン」言説(社会主義的近代化にともなう社会変化 |
6 | ヨーグルトをめぐる「人民食」言説 |
7 | ヨーグルトの「技術ナンバーワン」言説 |
8 | テクノクラートが回顧する「技術ナンバーワン」言説) |
9 | 第3章 日本における「聖地ブルガリア」言説と「企業ブランド」言説(日本における乳食文化の歴史 |
10 | 愛好者間における「聖地ブルガリア」言説 |
11 | 大阪万博おけるヨーグルトの「発見」 |
12 | 明治乳業による「企業ブランド」言説) |
13 | 第4章 ポスト社会主義期におけるヨーグルトの諸言説(民主化以降のヨーグルトの生産と消費 |
14 | 国営企業による「日本ブランド」言説 |
15 | 多国籍企業による「祖母の味」言説 |
16 | ベテラン社員による「乳業の真珠」言説 |
17 | 地元の女性による「ホームメイド一番」言説) |
18 | 結論(ナショナル・アイデンティティとしての伝統食品 |
19 | 自国文化の独自性としてのヨーグルト |
20 | ブルガリアの「重要な他者」としての日本) |