商品説明
うたの森に、ようこそ。
柿本人麻呂から寺山修司、塚本邦雄まで、日本の代表的歌人の秀歌そのものを、堪能できるように編んだ、初めてのアンソロジー、全六〇冊。「コレクション日本歌人選」の、大伴家持です。
家持の中には憂いやすい繊細な感受性と
痛みやすい心があった
--小野寛『大伴家持研究』より
八世紀前半の天平の時代に、名門大伴氏の若き首長として、聖武天皇側近の内舎人から越中守、少納言、兵部少輔、因幡守などを歴任しながら、藤原氏をめぐる政争の間を潜りぬけ、多くの女性との相聞歌(そうもんか)、四季の自然や越中の風物とそれに向かう気分を歌った歌、時代の変遷やその心境を詠じた歌など四百七十三首を『万葉集』に残した歌人。それまで代々にわたって個々に編集されてきた様々な歌巻を、最終的に現在の形にまとめ上げたのは当代一の歌人家持だっただろうと考えられる。万葉最後期を代表する家持の歌は、平安時代の和歌の萌芽ともいうべき繊細さと憂愁にみちた風が早くも看取される。
柿本人麻呂から寺山修司、塚本邦雄まで、日本の代表的歌人の秀歌そのものを、堪能できるように編んだ、初めてのアンソロジー、全六〇冊。「コレクション日本歌人選」の、大伴家持です。
家持の中には憂いやすい繊細な感受性と
痛みやすい心があった
--小野寛『大伴家持研究』より
八世紀前半の天平の時代に、名門大伴氏の若き首長として、聖武天皇側近の内舎人から越中守、少納言、兵部少輔、因幡守などを歴任しながら、藤原氏をめぐる政争の間を潜りぬけ、多くの女性との相聞歌(そうもんか)、四季の自然や越中の風物とそれに向かう気分を歌った歌、時代の変遷やその心境を詠じた歌など四百七十三首を『万葉集』に残した歌人。それまで代々にわたって個々に編集されてきた様々な歌巻を、最終的に現在の形にまとめ上げたのは当代一の歌人家持だっただろうと考えられる。万葉最後期を代表する家持の歌は、平安時代の和歌の萌芽ともいうべき繊細さと憂愁にみちた風が早くも看取される。
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収録内容
1 | 振り仰けて若月見れば |
2 | 春の野にあさる雉の |
3 | 夏山の木末の繁に |
4 | あしひきの木の間立ちくく |
5 | 人も無き国もあらぬか |
6 | 夢の逢ひは苦しかりけり |
7 | 夕さらば屋戸開け設けて |
8 | 秋の野に咲ける秋萩 |
9 | 今日降りし雪に競ひて |
10 | たまきはる寿は知らず〔ほか〕 |