諸個人の生と近代批判の思想
藤山嘉夫/著
藤山嘉夫/著
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商品説明
本書では、主にはマルクスとフォイエルバッハを取り上げる。そして、彼らの近代批判の思想において生命への定位が本質的とも言える重要性を持っていることを明らかにしてみたい。その際、現代社会が提起している問題群の所在を常に念頭におくことにしよう。人類が初めて経験している歴史段階を自覚的に意識しながら、19世紀を生きた思想と対峙する必要を痛感するからである。その上で、フォイエルバッハとマルクスの応答関係をふまえて、Lebenカテゴリーを読みの軸として初期マルクスの思想形成過程をあとづける。さらに、これをふまえて、マルクスの中・後期の思想に連ねてその思想的原像を探ってみたい。