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商品説明
江戸柳生道場の四天王の一人と言われていた大木歳三は、吉原で人を殺め京都・島原遊廓に流れてきた。歳三には大門脇の番屋に詰める男の名跡「与右衛門」の名前もあった。美しき女たちが集うきらびやかな遊廓に、色と欲とが絡み合う。仇討ちの意外な真相が明らかになる人情話、暗号解読の謎解き、政にまつわる陰謀劇、はては怪談まで。島原を仕切る「十字のお頭」、配下の幇間・願西とともに、廓で起こる厄介事を、刀を捨てた歳三が次々に解決していく。研究者の知性と抑制された文章が生み出す、上質なエロティシズムとサスペンス。江戸元祿を舞台にした艶物時代小説。