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商品説明
二十世紀なかば、構造主義は思想界を一変させた。その思考は今なおあらゆる学問分野の底流となっている。構造主義者は、日常生活に潜む権力、他者を排除する仕組み、そして「オリジナル」という観念が幻想であることを暴いてきた。では、現代、構造主義に読み込める最も重要な知見とは何か。それは、他者を巻き込んで成立する自己像を発見したことである。「絆」が称賛される一方で他者への不寛容が強まっている現在、異質な存在を包摂する個人のあり方をこそ学ぶべきなのだ。原典を丁寧に読み解き、来るべき社会の構想に及ぶ“再入門”書。
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収録内容
1 | 第1部 主体と作品の解体(作者はなぜ死んでいるのか |
2 | 言語は何を伝えるか |
3 | 「構造」とは何か |
4 | 類似から相似へ |
5 | 権力はいつ変容したか) |
6 | 第2部 権力と主体の解剖(代理から代替へ |
7 | 古代における「主体化」 |
8 | 言語の権力を揺さぶる |
9 | 悲劇の人格論 |
10 | 「ない」という「ある」こと) |
11 | 第3部 今こそ読み返す(人を喰う社会と人を吐き出す社会 |
12 | 分人論を先取りし、のりこえる |
13 | 新世界のレヴィ=ストロース) |