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商品説明
それが存在しない世界に―科学的な実証知が勃興し、旧来の人文教養が失墜した世紀末の憂鬱の只中で、それでも「文学に賭ける」決断を下したプルースト。作家が格闘した、『失われた時を求めて』誕生以前の文の地形を明らかにすることを通し、その出現の意味を探る労作。
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収録内容
1 | 世紀末の憂鬱―二つの“文学的病” |
2 | 第1部 文学の位置―時代といかに闘うか(文学教養―“読むこと”と“書くこと”の不純な関係 |
3 | “教養小説”を読む方法 |
4 | マルセル・プルーストの修業時代) |
5 | 第2部 小説の可能性(時代と闘う二つの美学―前衛的であったということ |
6 | “鏡映”の美学を超えて―レアリスムとの闘い |
7 | 反=日記あるいは「文学生活」批判 |
8 | 歴史は物語ではない―小説的真実のゆくえ) |
9 | 第3部 近代批評と小説―『サント=ブーヴに逆らって』の射程(サント=ブーヴの喪が明けて |
10 | テーヌの未完の小説―“教養小説”が不可能になるところ |
11 | サント=ブーヴをパロディ化する |
12 | 近代「生成批評」のその後) |
13 | 第4部 プルースト小説の地平(『ジャン・サントゥイユ』から『失われた時を求めて』へ―“書けない主人公”の誕生 |
14 | 「天職の物語」の終わりかた |
15 | 『見出された時』を読む―作家はいつ書き終えるか) |