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商品説明
1部では1900年前後の王国維や梁啓超の哲学観と、民族革命の理論的支柱である章炳麟と劉師培の戴震像を通して、“戴震の哲学”の確立以前の戴震論を考察する。2部では梁啓超と胡適が新文化運動を背景に確立した“戴震の哲学”像の特徴を分析し、同時に彼の哲学の内在的論理を抽出して、戴震の思想が西洋の影響なしにはあり得なかったことを明らかにする。3部では劉師培の歴史哲学構想と章炳麟の政治哲学・言語哲学が、戴震をはじめ清代漢学からの栄養により形成されたことが示される。ここに中国近代哲学の実相を解明する。
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収録内容
1 | 戴震とは誰か |
2 | 1 「戴震の哲学」前夜の哲学論と戴震論(清末の哲学論―梁啓超と王国維の戴震論 |
3 | 国粋と革命―劉師培と章炳麟の戴震論) |
4 | 2 「戴震の哲学」言説の検討(「戴震の哲学」言説の確立―梁啓超と胡適の「戴震の哲学」とその影響 |
5 | 西学影響下の経学言説―戴震の時代と思想) |
6 | 3 戴震から中国近代哲学へ(欲望と倫理の歴史哲学―戴震から劉師培へ |
7 | 漢学からの哲学―章炳麟の斉物哲学と言語論 |
8 | 漢学から哲学へ) |