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商品説明
一九六五年一〇月一日未明に、ジャカルタで軍事政変が勃発、半年後の一枚のスカルノ大統領が発したとされる命令書により、権限はスハルトへと移った。中国では文化大革命が起き、東南アジアにアセアンが成立し西側反共主義陣営の結束を固め、日本は大規模な経済進出の足掛かりをつかんだ。政変を主謀したとされたインドネシア共産党は非合法化され、党員は逮捕され殺され政治犯にされた。国内全土に大虐殺の嵐が吹き荒れ、インドネシア経済を担っていた華僑への迫害がエスカレートしていく。膨大な一次史料と先行研究を踏まえ、いまだ謎に包まれた事件の真相を追究し、インタビューと現地取材を通して、事件の波紋の全体像を活写する。
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収録内容
1 | 第1部 左傾化するスカルノ政権(新植民地主義との闘い |
2 | 対立を内包したスカルノ体制 |
3 | 台頭するインドネシア共産党(PKI)) |
4 | 第2部 二つのクーデター―九・三〇事件と三・一一政変(九月三〇日の事件 |
5 | 「三・一一政変」―もう一つのクーデター) |
6 | 第3部 社会暴力(大虐殺 |
7 | 大虐殺の背後に見えるもの |
8 | スケープゴートにされた華僑・華人たち) |
9 | 第4部 新たな秩序による再編(新秩序の確立と国際関係の再編 |
10 | マレーシア闘争の終了と西カリマンタン農村社会の再編―「デモンストラシ・ダヤク」 |
11 | 不穏分子の排除と政治的安定) |