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商品説明
山には人間味あふれる神が宿り、里には山男おりきたり、闇夜には得体のしれぬ何者かが棲んでいる―古代の人びとは共同体のなかで、さまざまな物語を語り継いできた。そこでは、いかなる言葉と表現で、何が語られているのか。国家や制度からこぼれ落ちた人びとに一貫して眼を向け、その実相を掘り起こす考究を続けてきた著者が、柳田国男の『遠野物語』を出発点に、神話と説話の実相にせまる。およそ70頁にわたる最新成果を、大幅に増補。
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収録内容
1 | 伝承としての村落 |
2 | 第1部 村落共同体の伝承(村建て神話―始まりはどう語られるか |
3 | 鎮座由来譚―花盗みと夢 |
4 | 神隠しと境界―封じ込められる神 |
5 | 伝承の方位―村落は何を語るか) |
6 | 第2部 事実譚の表現構造(慈母―母はどう語られるか |
7 | 証人―狼との一騎打ち |
8 | 証拠―田植えを助ける神 |
9 | 血筋―嬰児殺し |
10 | 狂気―家を背負う父親) |
11 | 第3部 『遠野物語』の深みへ―『村落伝承論』拾遺(柳田国男の目覚め―『後狩詞記』と『遠野物語』 |
12 | 『遠野物語』の構想と夫鳥の話 |
13 | 楽を奏でる土地―笛吹峠の起源譚 |
14 | 瓜子姫の死 |
15 | 『遠野物語』にみる動物観―人からの距離) |